勘違いしていた一等三角点って?

ヒマラヤ専門ガイド 浅原 明男

2017年07月11日 16:47

ヒマラヤ専門ガイドの浅原です!

先日、登山教室に参加した時のこと、
講師の話を聞いて、
今までずっと勘違いをしていたことがあった。



それは三角点のこと。
地形図に示されている三角点は
標高を示す記号と思い続けていたのだが。


山行に出かけようと地形図を見ていると・・・・
必ず目に留まる記、三角点。
そこには標高が記載されているので、
山の高さを示す記号として
理解していたのだが、実は間違っていたのである。

三角点はこの山の位置を示す記号で、
標高を補助的に示しているとの事。


では、標高の基準となるモノは・・・?
答えは水準点である。

東京湾の平均海面を
地上に固定するために設置されたモノで、
その大元の日本水準原点が
東京国会議事堂のところある。


国会前庭北地区内(憲政記念館付近)にある


今まで勘違いをしていた
三角点を使った位置の計測は
図のように行う。


〇があるところが三角点の位置

三角点と三角点の正確な
距離をもとに、
もう一つの三角点を繋いで三角形を作っていいく。
角度と距離が分かることで、位置が決まる。

詳しくは http://kansekimanpo.okunohosomichi.net/mame_sokuryo.html

なお、日本全国には一等三角点が975個ある。
補助的な2等三角点、3等三角点、4等三角点があり
数は10万個になる。

一つ一つの三角点は石で作られ
等級ごと、形や大きさが決まっている。

100年以上前から人が担いで、
山頂などに設置され、
地図の原型が出来上がった。

一等三角点の歴史を見るだけで
いろんな登山をした感覚になるのも
分かるような気がする。






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