深田久弥も歩いたガンジャラトレッキング ダイジェスト版 ②

ヒマラヤ専門ガイド 浅原 明男

2014年10月10日 17:53

ヒマラヤガイドの浅原です。

今回のトレッキングの核心部と言えば・・・
キャンジンゴンパ~ガンジャラ峠~タルケギャンまでの4日間である。


※ キャンジンゴンパの南側を下り、橋を渡る


※ タケカンバや石楠花が茂る森を歩く

このツアーを催行するにあたり、4月にスタッフを連れて下見を行った。

一年のうち8割が雪で閉ざされ、トレッカーを寄せ付けないガンジャラ峠
途中にロッジが無いため、キャンジンゴンパで暮らす人ですらほとんど歩かないのである。
無人地帯が4日間続き、5000mの峠を越えてタルケギャンに抜けるには、炊事道具をすべて用意して挑まなければならないからである。

そのため、キャンプに伴う水場の確保、スタッフも安心して休める場所(カルカ)などをガイドとして確認しておく必要があった。
特に雪による水場の変化やルートの崩壊など・・・
歩行時間に大きく影響する項目は最重要課題として調査を行い、スタッフが思うように活躍できる視点で下見を行ったのである。
何かの理由でスタッフ一人欠けてしまうだけで・・・トレッキングへの影響は非常に大きいからである。


※ 眼下にキャンジンゴンパが・・・


※ 前方の斜面を登りきるとBCへ

おかげで・・・
78歳を最高にゲスト、スタッフ全員が無事、ガンジャラパスを抜け、タルケギャンまで歩き通すことができたのだ。

約60年前、深田久弥氏は仲間と一緒にこの峠を通り、ランタン渓谷にたどり着いた。
今よりも粗末な装備に、乏しい情報。峠直下まで覆われていた氷河の中を抜けたとのこと。(紀行文より)

私たちが歩いた時よりも登山環境が厳しかったのは言うまでもないが・・・
このトレッキングを終えた今、彼と同様、ランタン谷、そしてヘランブーの大地への変化あるトレッキング道は、ネパールで最も素晴らしいと思う。
是非、多くの方にこのルートを歩いてもらいたい。


※ 早朝、BCを出発しHCPを目指す


※ 足場の悪い道をひたすら登る


※ 雲海の上に、ランタンリルンが聳える


※ 氷河の末端までやっと登る


※ ナヤカンガ峰が間近に・・・


※ ガンジャラ峠が見えた!


※ スタッフと一緒に


※ 峠を越えると真っ白な氷河が


※ BCにて


※ 喉に通り易い食事に感謝


※ スタッフ全員と喜びを分かち合う

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歩く人に合わせた対応(高山対策、食事等)で、最後まで笑顔で歩けるトレッキングを行っています。

ヒマラヤトレッキング専門 サパナ


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