2015年11月11日
ついつい夢中になって・・・
2015年 アイランドピークの様子 こちら
ヒマラヤ専門ガイドの浅原です。
ヒマラヤの厳しい環境の中で生きる動物といえば、ヤクをはじめとした偶蹄類などがまず思いつくのでは?
また大空を可憐に舞う鷲の仲間も。意外とたくさんの動物がいることに驚くかと思います。
その中でも山岳民族の生活に密接な関係にある動物といえば「馬」。
彼らの生活の足として使われ、どの動物の中で大事に飼育されています。
チベット教を進行している彼らにとっても、この馬はとても縁起の良い動物とされ、とても神の使者として大切に育てられています。
山岳地域で暮らす彼らにとって、いち早く目的地に行くことができる方法は馬を利用することにほかなりません。
ヒマラヤの自家用車と言ったものでしょうか。
ヒマラヤの馬は日本の馬に比べ小ぶりで、がっしりとした体格。高地で生きるため、荷物をたくさん運ぶため、ポーターのように筋肉質で力強い特徴を持っています。

話に夢中になって落馬することも・・・
トレッキングをしている時、何度も乗馬して移動する山岳民族の姿を見ることがあります。
その様子を見て、多くの人がうらやましがるのでは? 私もその一人です。
特に、登りがキツイ時に乗ることができたら・・・何度も思ってしまいます。
外国製品がたくさんネパールに入ってくるようになり、ヒマラヤの奥地まで様々のモノが入ってきました。
その中でも携帯電話がダントツ、一気に普及し、この地で暮らす人々の生活が大きく変わり始めました。
私たちもその恩恵にずいぶん助けられています。
同時に、携帯電話を片手に持ちながら話しに夢中になって乗馬する人も出てきて・・・・
落馬して怪我をした人の話を耳にすることがあります。
話に夢中で、馬の操作ができず登山者とぶつかってしまう話も聞きました。
日本では車を運転する際には携帯電話の使用は禁止されていますが・・・
ヒマラヤではこのようなルールはありません。
登山者が安心してトレッキングするためにも、彼らのモラルが良くなることと、馬が近づいてきた際には特段と注意することが大事だと思います。
新しい機器が手に入り、便利になったことで新たな問題が生じてしまうのは残念なことですね。
ヒマラヤトレッキング・登山専門 サパナ