2015年04月18日
トレッカーに知られていないガンジャラ峠に立つ!
ヒマラヤ専門ガイドの浅原です!
ガンジャラ峠へのアプローチは想定していた以上に長く感じた。
4300mを越えるあたりからは・・・常に心臓がバクバクするほどの急登が続く。
60年前この道を通った深田氏も同じだっただろう・・・
苦しい登りだからこそ、彼のことを必然と考えてしまう。振り返れば神々しいヒマラヤが応援しているようにも思え、足元を見ながら一歩ずつ前に進んだ。
手元の高度計が4900mを示している。
両脇にそそり立つように聳える峰から削り取られた礫が、目の前に横たわるる氷河の上を覆っている。
彼の紀行文では・・・真っ白な氷河の上を歩いたとの事。
今はその時の風景はまったく見られない。
氷河が少しずつ動いていくたびにルートが変わるのだろう。
現地の人が歩く時につけた踏み跡が途切れ途切れになっている。
音を立てて石が転げ落ちていくのを何度も見た。
安全なルートを探しながら歩くため何度も立ち止まり、周囲全体を確認しながら一歩を踏み出す。

南の空から陽射しがあたるようになると、谷底から湧く雲がみるみる成長していく。
最高の景色を楽しませてくれていたランタン谷のヒマラヤ
あと数時間もしないうちに、見納めになってしまうのだろう。

◆ 所々には真っ白な氷河が口を開けている。
左側のアブレーションバレーに沿って緩やかにコースを回り込むと・・・・
ランタンリルンが少しずつ岩峰の影に。
真正面にはシシャパンマがはっきりと望めるようになった。
足場の不安定なトレイルを延々と歩くこと数時間
ついに、ガンジャラ峠がその姿を現した。

先頭を歩くスタッフの大きな荷物を目印に・・・
道無き道を歩いていく。
無我夢中になって、先頭を歩くスタッフに追い付き、カトマンズから持参したロープを大岩に括り付けた。
両手でロープをつかまらせながらスタッフが一人ずつ岩場を通過させていく。
両側がキレットになっているガンジャラ峠に立った!


全員が通り抜けるのに1時間以上かかった。
ゴツゴツした岩が乱立する中、平らな岩に腰かけて、コックが朝早くから作ってくれたお弁当を頂いた。
すっかりガスの中に入ってしまったが、時々見せる白き峰を見ながら、峠に立てた喜びに浸る。

◆ ナヤカンガ南面壁にある懸垂氷河
スタッフたちも疲れた様子だ。
手持ちの水分を与え、ゆっくりと休ませる。彼らのサポートが無ければ・・・
この峠を越えることはできない。
当時、深田氏も数十名を超えるポーターを引き連れこの峠を越えていった。
この地こへのトレッキングを熱望されていたゲストにとって、感無量の気持ちでいっぱいだろう。
ゲストの喜ぶ顔を見て、思わず目頭が熱くなった。
続きは・・・こちら 前の話は・・・こちら
◆ 初夏にお勧めしたいトレッキングは こちら!
ヒマラヤトレッキング専門 サパナ では・・・
『世界最高峰のヒマラヤを手に届く山に出来るよう』 歩かれる方の思いをひとつ一つ形にしていくトレッキング・登山を行っています。
ガンジャラ峠へのアプローチは想定していた以上に長く感じた。
4300mを越えるあたりからは・・・常に心臓がバクバクするほどの急登が続く。
60年前この道を通った深田氏も同じだっただろう・・・
苦しい登りだからこそ、彼のことを必然と考えてしまう。振り返れば神々しいヒマラヤが応援しているようにも思え、足元を見ながら一歩ずつ前に進んだ。
手元の高度計が4900mを示している。
両脇にそそり立つように聳える峰から削り取られた礫が、目の前に横たわるる氷河の上を覆っている。
彼の紀行文では・・・真っ白な氷河の上を歩いたとの事。
今はその時の風景はまったく見られない。
氷河が少しずつ動いていくたびにルートが変わるのだろう。
現地の人が歩く時につけた踏み跡が途切れ途切れになっている。
音を立てて石が転げ落ちていくのを何度も見た。
安全なルートを探しながら歩くため何度も立ち止まり、周囲全体を確認しながら一歩を踏み出す。

南の空から陽射しがあたるようになると、谷底から湧く雲がみるみる成長していく。
最高の景色を楽しませてくれていたランタン谷のヒマラヤ
あと数時間もしないうちに、見納めになってしまうのだろう。

◆ 所々には真っ白な氷河が口を開けている。
左側のアブレーションバレーに沿って緩やかにコースを回り込むと・・・・
ランタンリルンが少しずつ岩峰の影に。
真正面にはシシャパンマがはっきりと望めるようになった。
足場の不安定なトレイルを延々と歩くこと数時間
ついに、ガンジャラ峠がその姿を現した。

先頭を歩くスタッフの大きな荷物を目印に・・・
道無き道を歩いていく。
無我夢中になって、先頭を歩くスタッフに追い付き、カトマンズから持参したロープを大岩に括り付けた。
両手でロープをつかまらせながらスタッフが一人ずつ岩場を通過させていく。
両側がキレットになっているガンジャラ峠に立った!


全員が通り抜けるのに1時間以上かかった。
ゴツゴツした岩が乱立する中、平らな岩に腰かけて、コックが朝早くから作ってくれたお弁当を頂いた。
すっかりガスの中に入ってしまったが、時々見せる白き峰を見ながら、峠に立てた喜びに浸る。

◆ ナヤカンガ南面壁にある懸垂氷河
スタッフたちも疲れた様子だ。
手持ちの水分を与え、ゆっくりと休ませる。彼らのサポートが無ければ・・・
この峠を越えることはできない。
当時、深田氏も数十名を超えるポーターを引き連れこの峠を越えていった。
この地こへのトレッキングを熱望されていたゲストにとって、感無量の気持ちでいっぱいだろう。
ゲストの喜ぶ顔を見て、思わず目頭が熱くなった。
続きは・・・こちら 前の話は・・・こちら
◆ 初夏にお勧めしたいトレッキングは こちら!
ヒマラヤトレッキング専門 サパナ では・・・
『世界最高峰のヒマラヤを手に届く山に出来るよう』 歩かれる方の思いをひとつ一つ形にしていくトレッキング・登山を行っています。