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2014年04月18日

親元に帰る子供たち・・・

ヒマラヤガイドの浅原です。

周りの樹から出るマイナスイオンをいっぱい吸って一時間以上休んだ。
さて、これからどうしよう?
スタッフと話し合った結果、もう少し前に進もう!と再び歩きだすことに。

(ラマホテル ⇒ グムナチョク)

ラマホテルからは苔むした樹木がうっそうと茂る原生林の中にトレッキング道が延びている。

後ろからテクテクと子供が追いついてきた。
誰にでも話しかけてくるネパールの子供だが・・・

親元に帰る子供たち・・・

私達に話しかけることせず、黙々と追い抜いていくので不思議に思った。
スタッフに理由を尋ねたら・・・
「両親に会いたいのでは?」と返事が返ってきた。

そういえばそうだ。
親元を離れ、寄宿生活をしている子供にとって、久々に両親に会うことができるのだから。
春はネパール全土で進級テストが行われる時期。
テストが終われば長期の休みがスタートする。こうした時しか両親に会えないのだ。
急いでお家に帰ろうとしているんだ。


ネパールの教育について:

ネパールでは小学校5年生までが義務教育として、学校に行くのだが・・・
色々な事情で行けない子供が沢山いる。
公立学校と私立学校があるが、先生の質が良いとされる私立学校で勉強させることを願う父兄がほとんどである。
大きな街などしか私立学校が無い為、子供達は6歳前後で親元を離れ、寄宿舎に友人たちと共同生活を送りながら、学校で勉強をする。
大きな休み(春・夏・秋)になると、生まれ育った家に帰り、両親に思いっきり甘える。


彼らの事を思うと・・・
私達はなんて恵まれているんだ!もっと見習わなければならないという気持ちが湧いてくる。

一時間程歩いてくると・・・
樹林の間から白い頂きが少しずつ見えてきた。
はっきりしないが、ランタンリルン峰の頂きである。
この山が見え始めると、リバーサイド村はもう近い。

親元に帰る子供たち・・・


リバーサイド村はランタン川のすぐ横で、一年を通じて一軒のロッジが営業している。
石楠花が1本ある所で、ロッジの遥か上にはランタンリルンが比高差4000m以上の高さで、太陽の光を受けて輝いている。

更に5分歩くと・・・1軒のロッジがあるグムナチョク


(グムナチョク ⇒ ゴラタベラ)

標高2800mを越えてくると・・・樹林帯の中の植生が変わってくる。

親元に帰る子供たち・・・

紙の原料となるジンチョウゲ科が一気に増えるのである。
枝先に花が集まって丸状になり、ちょうど、淡い心地よい香りを周辺に漂わせていた。

ゴラタベラに至るまでの間はネパールの国花である石楠花が沢山見られるが、今年は蕾をつけていない樹ばかりである。裏年にあたるのだろうか?
氷河に削られた岩肌と雪を被ったヒマラヤが見えてくると、ゴラタベラ(3000m)はもうすぐだ。

親元に帰る子供たち・・・
※ ランタンリルン峰とU字谷

背丈の低い草に変わり、草原が続いている。
樹林帯を抜けた先に、2軒のロッジが営業しているゴラタベラがある。
スタッフにお願して、今日は此処までの行程とした。

この日の夕食は・・・
ダルバードではなく、山岳民族が好んで食べる「ディロ」を頂いた。

親元に帰る子供たち・・・

手でディロ(麦こがし)を一口サイズにつまみ、シスヌスープ(イラクサ)に浸して頂く。
ディロ自体には味が無いため、シスヌスープの味加減で食事の美味しさが決まる。
決して美味しい食事ではないが、彼らと同じものを食べるていると、彼らの本音が聞ける事が多い。

この時は、ヒマラヤに広く伝わる逸話・・・
「イエティ」と「チュッティー」と「ミッティー」について面白い話が聞けた。



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(お勧めのトレッキングツアー)
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6月中旬、花三昧のスイスフラワートレッキング

アルプスの少女ハイジが出て来そうな・・・お花畑に囲まれ、
雄大な氷河を抱く、名だたる名峰を見ながら
ゆっくりと時間を楽しむ旅です。

親元に帰る子供たち・・・

日本人ガイドが同行し、天気に合わせて行ってみたい場所に訪れる。
時間刻みで移動する大手のツアーとは全く異なる自由な旅です。
是非、お勧めします!

詳しくは こちら

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7月、ヒマラヤに咲く可憐な高山植物を愛でる旅

ヒマラヤにひっそりと咲き、幻の花と呼ばれるブルーポピー
セロファンのように透けて見える花弁を触り・・・
至福の時間を思う存分感じて頂くことができるトレッキング。

400種を超える可憐な高山植物を沢山見るために、
ゆったりと時間をかけて歩きます。
美しい写真を何枚も撮影して頂けるよう、
色んな工夫がされたトレッキングを行います!


詳しくは こちら


ランタン谷で微笑む妖精の3分間映像です。(音楽付き)



~ブルーポピーと250種を超える高山植物を愛でる~  こちら


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Posted by ヒマラヤ専門ガイド 浅原 明男 at 10:10│Comments(0)2014 ランタントレッキング
 
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